カイロプラクティック・姿勢療法

姿勢と運動性、身体機能を向上させる姿勢療法で、お身体のお悩み根本解決!

KCSセンターたかの施術院

〒606-8103 京都市左京区高野西開町48-2

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営業時間:10:00~20:00(水~16:00)

腰部脊柱管狭窄症について
(ようぶ せきちゅうかん きょうさくしょう)について

脊柱管狭窄症って難しい名称

●脊柱管が狭くなって神経と血管が圧迫
される(※図はACイラスト トムセン少佐)

 

 

背骨の中の神経の通り道脊柱管が、

狭くなることで狭窄神経や血管が

圧迫され、下肢の痛みやしびれ、

歩行に支障などが起こる病気です。

 

不思議ですが、悪い姿勢(前かが
み)が居心地がよい。
一方、身体を反らしたり
良い姿勢
をすると症状が悪化する。

 

 

 

50歳未満ではほぼ発症しない加齢が主体

背骨の中の神経圧迫による血流不足が原因

 

 

腰部脊柱管狭窄症が回復された方の2大特徴

 

1 猫背姿勢に負けない

2 歩行や運動を適度に行っている

もちろん、無理をすると余計に悪化します。

 

 

姿勢療法は、加齢変化を遅らせる

 

姿勢療法は、身体がまっすぐ立つ

自然体のよい姿勢に改善します。

 

そのよい姿勢を基に適切な歩行や身体の

動かし方を身につけていただきます。

 

これらの両面により脊柱管狭窄症が

自然回復に向かいます。

 

ただし、進行すると回復は困難です。

 

 

 

主症状は、腰痛でない? 坐骨神経痛!

脊柱管狭窄症って難しい名称

腰部脊柱管狭窄症は坐骨神経痛が多い

 

腰部腰部脊柱管狭窄症の症状は

  1. 坐骨神経痛(下肢の痛みやしびれ)
  2. 間欠性跛行(かんけつせいはこう)
  3. 姿勢の悪化(前かがみや側弯)
  4. まれに腰痛(前かがみ姿勢による)

 

 

1.坐骨神経痛

 

主症状は、足にでます。

 

足(下肢)に坐骨神経痛として。

 

坐骨神経痛は、人によって千差万別ですが

お尻~太ももの後ろ~ふくらはぎ~足

痛みやしびれなどが出る症状です。

 

 

2.間欠性跛行(かんけつせいはこう)

 

「しばらく歩くと休まないといけないが、

しばらく休むと、また嘘のように歩ける」

を何度も繰り返す、不思議な現象です。

 

間欠性跛行はこの疾患の特徴的な現象です。

 

 

3.前かがみ姿勢

 

脊柱管狭窄症になると、前かがみ姿勢が

楽です。

一方、姿勢を良くするとしんどいので

姿勢は自然に前に曲がってゆきます。

 

間欠性跛行も前かがみ姿勢の方が

起こりにくくなります。

 

 

悪い姿勢が「楽」という、通常とは

反対の現象が起こります。

 

 

4.腰痛

 

脊柱管狭窄症によって直接、

腰痛は起こりません。とても少ないです。

 

前かがみ姿勢により、腰の筋肉が疲れる

二次的な腰痛が多いです。

 

 

 

 

タイプや症状が人それぞれ違う

脊柱管狭窄症って難しい名称

神経の圧迫のタイプ別

 

図の様に、神経圧迫のタイプ別として

  • 馬尾型
  • 神経根型
  • 混合型

の3つの型があります。

 

それぞれ症状やその後の回復しやすさ

などもタイプによって変わります。

※タイプ別を詳しく→

 

人によって様々、多彩な症状

また、主原因は加齢ですが、

・長年、事故・けが・病気等様々な経験

狭窄がおこっている場所と範囲が違う

・先天的に生まれながら脊柱管が狭い

・加齢とともに前かがみ姿勢

 

したがって、人それぞれ、その要因に沿って

回復を見てゆく必要があります。

 

しかし、脊柱管狭窄症がどんな要因を含んで

いても、良くなる方がある一定数おられる

ことも事実です。

それを次にご紹介します。

 

 

 

無理せず、良い姿勢で動く習慣が秘訣!

脊柱管狭窄症って難しい名称

猫背や前かがみは楽だが
反ったり、良い姿勢は辛~い!
(※イラスト by トムセン少佐)

 

回復に向かう可能性を高める秘訣は、

それは「よい姿勢で動く習慣」です。

 

今より、ほんの少しよい姿勢から

スタートするのです。

 

ただし、脊柱管狭窄症になると

よい姿勢が辛く

猫背が楽になる

といった一般的な特徴があります。

 

不思議ですね。悪い姿勢の方が楽なんて。

 

すなわち、姿勢が悪くなってしまう病態

なので、良い姿勢を頑張ると痛みやシビレ

などが出てきます。

良い姿勢を頑張って、これはキツイと感じた

なら、やめたり、軽めに行ってください。

くれぐれも無理のない範囲で行ってください

 

姿勢が良い状態で体を動かすことを続ける

ことで、気持ちも上がり、自律神経や体の

機能も向上するため血流が増えます。

 

徐々に回復に結びつくケースが多いので、

お体の状態に合わせ、あきらめず

努力して頂くことが大切です。

 

 

 

 

悪い姿勢のデメリット

どうしていいやら?

姿勢が悪いことによるデメリット

 

こういうイラストはショッキングですが

大切なことなのでご覧ください。

 

中心の人物のシルエットは、過去、

当院に通われておられた、実在する

脊柱管狭窄症の患者様のシルエットです。

 

前かがみ姿勢になってゆく脊柱管狭窄症は、

ある意味姿勢の病気ともいえるかもしれません。

 

脊柱管狭窄症の辛い状態に、図のような

デメリットが合わさることで、さらに

様々な不調につながることが多いので

是非とも避けたいところです。

 

姿勢が悪くなると、フレイルやサルコペニア

など要介護予備軍へ、本来より早くなって

行く可能性が高いので、この点からも

良い姿勢が望ましいです。

姿勢が良くなって、機能的な若返!?

どうしていいやら?

 

姿勢が良くなると、

  • 柔軟性(可動域が増え、筋肉が柔らかく)
  • バランス(平衡感覚、階段や歩行能力↑)
  • 筋力(力が入りやすくなる)
  • 俊敏性(とっさの時などの対応)
  • 運動スキル(体の使い方が上手くなる)
  • ストレスが減る(体が思い通りに)
  • 若返る(見た目も含め、機能的な若返り)

等が活かされやすくなります。

 

脊柱管狭窄症は、加齢が主体な自然現象

なので、姿勢が良くなることによる

様々な機能や能力を取り戻すことによる

『機能的な若返り』を得ることで、

自然と回復に向かうのです。

 

転倒の不安が減ったり、疲れにくくなったり

また、ストレスが減って体が動かしやすくなると

外出や友人とどこかに出かけたりする機会も増え

脳やメンタルも活性化され、心身ともに元気に

なってゆきます。

 

特に、腰部や骨盤、下肢に、運動性や柔軟性

が増え、普通に歩いているだけで、クッション性が

増えた腰の部分へ、適度な物理的負担が増えることで、

血流の増加が期待できます。

 

 

脊柱管狭窄でご来院をお悩みの方へご提案

姿勢を良くするメリットはとても多く、

体への負担自体も少ないです。

負担の大きい手術をする前に、KCSセンター

で行ている姿勢療法を一度試してみては

いかがですか?とお勧めしています。

全国のKCSセンターはこちら→

 

 

 

 

 

脊柱管狭窄から元気になるために!

3つの悪化要因から回復につなげる

脊柱管狭窄症?名前からして
難しくて分かりにくい???

 柱管狭窄は主に3つの要因で変化。

1 加齢に伴う変化

2 腰部の病気や疾患などの影響

3 生活習慣・環境

 

 

1 加齢に伴う変化

加齢による変化とは?

分りやすくいえば、体が縮み

硬く変形や変性などがおこります。

 

具体的には

  1. 脊柱管が狭くなってゆく
  2. 姿勢が前かがみになって行く
  3. 血流が低下する(全身及び脊柱管内)
  4. 体が重く・しんどいやる気が出ない

 

 

 

  1. 脊柱管が狭くなってゆく

人の管という管は、加齢により全て狭くなって

ゆきます。例えば、血管(注射の針が入りにくい)

や唾液腺(ドライマウス)、涙腺(ドライアイ)

男性のおしっこの管(前立腺肥大等)等。

脊柱管も同様です。

 

しかし、これらはその年齢になるまでの習慣や環境

でかなり変わりますし、今からでも出来ることも

あります。その一つが姿勢です。

 

 

2.姿勢が前かがみになって行く

加齢により人は前かがみになって行きます。

さらに脊柱管狭窄症という病気は、前かがみになると

楽になり、シャキッとキレイな姿勢を取ると

しんどくなるという一般的な特徴があります。

 

これらは姿勢矯正により、良い姿勢が楽になる

という姿勢に変えることも約半数の方で可能です。

 

3.血流が低下する(全身及び脊柱管内)

加齢とともに血流は低下します。

血管が細くなり、動脈硬化や高血圧、高脂血症、

糖尿病などをともっている可能性も加齢とともに

増加し、その結果血流が低下してゆきます。

脊柱管狭窄症は腰部脊柱管内の血流が不足する

ことで発症しますが、それには全身の血流状態を

良くすることも大切です。

これには体を動かす習慣がとても大切です。

 

 

4.体が重く・しんどいやる気が出ない

加齢とともに、病気でないのに、普通にしていて

体重くなったり、だるくなったり、しんどく

なったりしてゆきます。そしてしんどいので

中々やる気が出ないことがあります。

これらは活動性を低下させ、脊柱管狭窄症の

回復を遅らせるものとなります。

 

これらの解決は中々難しいです。

多くは、一人で行うより、友人知人等、

誰かと一緒に行うことが長続きする方法です。

ジムなどでトレーナーをつけることも

いい可能性があります。

また、当院など心身ともにサポートする

ところで頑張るのも良いことと思います。

 

 

 

 

補足:老化により局所で起こっていること

前傾姿勢は、腰部の力学的負担を増大

させ、腰への圧力が大きくなります。

 

体重の掛かり具合や炎症などにより、

変性増大(組織が変化して大きくなる)

肥厚(分厚くなる)します。

 

分かりやすく言えば、たとえば、靴擦れ。

靴の中で当たっている所は、タコが出来

ますね。

硬く分厚くなったり、さらに強く当たって

いる所は、炎症を起こして腫れて痛く

なったりするのと同じ原理で、それが

 腰に起こっていると考えてください。 

 

 

 脊柱管は、椎間板・靭帯・椎間関節  

・椎体(骨)・髄膜などにより構成

されています。

これらは、背骨の中心部にある神経を取り囲み、

その神経を守る形で存在しています。

 

しかし、これらの神経を守ってくれているもの

自体が縮んで狭窄の原因組織となるのです。

 

例えば、

椎間板や靭帯は、脊柱管内に突出や膨隆

椎間関節は変形性の関節の変化により変形増大

椎体(骨)は、つぶれて変形

それが脊柱管内に侵入してきたら、当然

脊柱管は狭くなり、神経圧迫につながるのです。

 

しかし、狭窄症になられた方の、その後は

個人差がとても大きいです。

 

これは、個人の裁量によって変わる部分も

あるということです。

 

それには、自分の体に合った体の使い方や

生活の改善などの良い生活を送ることで、

ある程度加齢による変化を進行させない

チョットした努力をすることです。

 

 

2 腰部の病気や変化などの影響

腰に何らかのダメージを過去~現在

にかけて受けておられる方は、

より影響が大きいです。

 

たとえば、

●腰椎の「すべり症」や「不安定症」

 「圧迫骨折」「腰椎の変形性の変化」

 「椎間関節症」「椎間板ヘルニア」

 「側弯」「炎症・感染性」など。

これらは、直接的あるいは間接的に

脊柱管を狭くする要因になります。

 

さらに腰部への問題として、

●再発を繰り返す腰痛、慢性の腰痛    

●腰部の事故やケガなど

 

現在、脊柱管狭窄になっておられる方でも、

腰への負担を少なくすることは、

悪化を進行させないために大切です。

 

 

 

3 生活習慣・環境

 

生活習慣で大切なもの?

それは、姿勢・運動・食生活・睡眠環境です。

 

この中で一番大切なのが姿勢です。

 

脊柱管狭窄症の方の姿勢は、

猫背などの前かがみ姿勢になって行きます。

 

この猫背姿勢は、それ自体が

体にマイナスの影響でやすいのです。

 

そして、一度傾き始めた姿勢は、

どんどん悪化しやすいので、日常生活に

支障がでるなど大変になって行きます。

 

だから、ムリをしない程度に

ちょっと良い姿勢を心がけて行くことが

大切です。

 

目指すのは、人間本来の、生理的弯曲がある

姿勢を目指すことです。

 

もちろん、無理と思われる方も少なくありませんが、

目指す所はそこです。

 

ただし、無理はしないでください。

 

しんどい時は、猫背など、前かがみ姿勢は

を取って頂き、症状がら逃れて頂くことも

必要と考えます。

 

 

運動も大切です。

一番のお勧めは歩行と階段上がりです。

 

こういった筋力を落とさない様に日頃から運動や歩行

などの習慣をつけるかどうか?によってかなり変わります。

 

さらに、筋力や活力は運動とともに食べることが大切です。

高齢者は一度減った筋力は非常に元に戻りにくく、

サルコペニアなどにならない様気を付ける

ことが大切です。

 

 

 

睡眠環境・寝具について

 

丸くなって寝ていると楽です。

 

でも、その姿勢がご自身のクセとなって

普段の姿勢に現れてきます。

 

そうなると、余計に前かがみが加速され

良い姿勢に戻れなくなり脊柱管狭窄症も

進んで行きます。

 

ただし、ある程度進んだ方は、

無理に真っすぐ寝るのも良くありません。

 

ここが難しい所です。

 

しかし、出来る方には普通に痛みやシビレ

なく、昔と変わらない元気な生活を送る

ためには、体を伸ばせる寝具を使うのも

効果的です。

 

ただし、姿勢の専門家の指導の下、

行うことが大切です。

 

 

そのため、どんな寝具を使うかは

姿勢作りには重大な問題です。

 

どんな寝具に寝るのか?によって命運は変わります

    

 

  

まずは生活習慣上の3悪をさける

歩いて運動

脊柱管狭窄症から元気になるために

まず、自分でできること。

それは生活習慣を変えることです。

 

脊柱管狭窄症の生活習慣上における

悪化要因は、前述した以下の3つです。

 

これらは、高齢者に問題となっている

サルコペニアやロコモティブシンドローム(ロコモ)

など体を弱らせ生活の質を低下させる

大きな要因にもなっています。

 

1 不良姿勢

2 運動不足

3 栄養不良

 

 

 

1 不良姿勢

脊柱管狭窄症になりやすい方やなった方

の姿勢の特徴。それは前かがみ姿勢です。

 

前かがみ姿勢は、椎体や椎間板など

力学的負担が本来より確実に増えます。

 

シニアの方が多く感じる、肩こり

腰の重だるさなどが出てきます。

さらに、前述の腰部の病気や変化

などにつながりやすいです

 

 

 

2 運動不足

運動不足や体を動かすことが少ない方は

脊柱管狭窄症にのリスクが高まります。

運動不足は、筋力や体力が低下します。

姿勢も悪くなりやすいです。

さらに活動性が低下すると、廃用症候群

に向かってゆきます。

 

年齢的に、筋力低下が進みやすく

サルコペニア(ロコモ・フレイル)

など、日常生活で支障がきたり

要支援や寝たきりにつながること

もあります。

 

適度な運動や体をよく動かす習慣は

脊柱管狭窄症や高齢者特有のロコモ

などから回復につながります

 

 

 

3 栄養不良

骨や筋肉は、栄養不良になると

弱くなって行きます。

体力も低下し、疲れやすく、気力も

低下しやすいです。

前述の「2運動不足」のところでも

述べましたが、栄養不足もサルコペニア

などにつながりますので注意が

必要です。

 

これら、姿勢・運動・栄養の3つは、

普遍的な健康の重要な因子です。

これらの悪化は、確実に健康レベルを

低下させます。

脊柱管狭窄症は、とりわけ体力・筋力の

低下する年代であり、とても重要です。

 

【補足】

糖尿病や動脈硬化などの方に注意があります。

特に糖尿病は過剰栄養が原因とされ、常に

栄養や運動に気を使っておられる方多いです。

しかし、気の使い過ぎで血糖値やA1-Cの値に

振り回され、栄養不足になる可能性もあり、

専門医とご相談の上栄養不足にならない様

ご注意願います。

 

 

 

ほったらかしは、どうなんでしょう?

体操のススメ

多くの方は、「年のせいだから」

「誰でもなるだろう」と日常生活に

ある程度支障がでるまで放置されている

方が多いと思います。

 

実は、脊柱管狭窄の半数は

自然に回復できる!?

なんと希望の有る喜ばしいことでしょう!

 

●2011年の日本整形外科学会による

「腰部脊柱管狭窄症ガイドライン」では

腰部脊柱管狭窄症の軽度または中等度の

患者のうち、1/3ないし1/2では自然経過

でも良好な予後が期待できる。(推奨度B)

とされています。

 

あまりひどく無い方の、1/3~1/2は

自然に回復する場合があるとされているのです。

 

 

では、放っておいてもいいのか?と言えば

そうでもありません。

 

まず、自然にしていて回復に向かわない

方もおられるからです。

 

また「回復に向かうかどうか?」は

人それぞれの理由があり、様々な個人差

によって変わるからです。

 

様々な個人差の大きなものとしては、たとえば、

先天的に脊柱管が狭いかどうか?や年齢や

筋力などの「個人差」があります。

また、狭窄症の神経圧迫のタイプや進行度、

合併症の有無などの「病態の個人差」も

直接影響します。

また、発症してから生活習慣の見直しや

回復のための対処をどう行ってきたか?

など「努力の個人差」にも関係します。

中には医療機関での治療が必要なタイプも

存在します。

 

そして重要な要因として、

狭窄症の多くの方が前傾姿勢。

この姿勢は腰の老化スピードを加速し、

狭窄症にとって不利なので、そのままに

ではなく出来れば姿勢を良くしておく方

その後の人生にとって良いと思います

 

だから、放置はあまりおすすめできないのです

 

 

 

脊柱管狭窄症のタイプで異なる

脊柱管狭窄症の中でも、自然経過が良いのは、

片側の神経根型=片側の下肢(足)の痛みなど

タイプが多いと、一般的にいわれています。

 

自分がどのタイプか?それは運です。

(馬尾型や混合型は回復しにくい)

ただし、あくまでも”一般的な”傾向です。

 

生活習慣でも変わる

運動器(筋骨格系)に関係する病気は、

筋力・体力・気力などの衰えが加わること

でことで、回復が妨げられやすいのです。

脊柱移管狭窄も同様で、先ほどもお話した様に

姿勢・運動食事などのお体の健康の基本部分

を高めること大切です。

 

 

もちろん、色々努力をしても回復されない方も

全体の半数以上おられ、注意も必要です。

 

 

他の療法で健康に向かったのかも知れない

さらに、自然によくなったといっても、

つらい状態にあった方は何もしないでしょうか?

そのままでは、つらさや不安で、自分で調べたり、

多分何らかの対処法をされたと考えられます。

多くは、手技療法をはじめとする様々な民間療法

や自己対処法などを行われたと想像できます。

カイロプラクティックや整体、鍼灸など、

医療機関以外の対処法は全て、自然経過に含まれます。

 

予後の予想!腰部脊柱管狭窄症の神経圧迫タイプの違い

下記の図は腰部脊柱管狭窄症の神経障害形式です。

神経圧迫されるタイプが3つあります。

脊柱管狭窄症の神経障害形式

●神経根型

片側の痛みとしてでることが多いです。

 下肢の外側にでやすい傾向があります。

一般に、自然経過がよいとされています。

つら~い痛みの場合もありますが、痛み止めなどで

数ヶ月我慢すると自然回復する方も多いといわれて

います

 

●馬尾型

両下肢のマヒやシビレとして出ることが

 多く、痛みとして出ることは少な目です。

 下肢の内側や足裏に出ることが多いです。

ジンジンした足のシビレなどがよくあります。

尿や便が出にくい・止めれないなど、コントロール

できにくくなってきらたすぐに医療機関に。

 

●混合型(神経根型+馬尾型)

 上記両タイプの合わさった形ででることが

 多いです。

 他のタイプと比し、神経障害の程度が強い場合

 が多いのでつらいと思います。

 

大切なこと

神経根型で自然回復しても、腰部に加齢変化が残って

いる状態は変わっていません。再発をさけるため

姿勢と運動性、活動性を高めておくことが必要と考えます。

 

 

 

腰部脊柱管狭窄症のメカニズムをわかりやすく

長く、難しい名称。

お医者さんから説明を受けても、

一度聞いたぐらいでは中々理解

しにくいですね。

ここでは、解剖を含め、そのメカニズム

を分かりやすくお伝えします。

腰部脊柱管狭窄症ですが、ここでは

腰部のお話をしておりますので

脊柱管狭窄症とさせていただきます。

 

脊柱(せきちゅう)とは?

脊柱とは?

illustration by フリーメディカルイラスト図鑑

脊柱とは?、背骨と同じ意味です。

背骨を1本の柱に見立てた表現です。

24個の骨(椎骨からなる、

自由に動ける柱です。

(※首の骨7個、胸の骨12個、腰の骨5個)

 

 

脊柱管とは?

腰椎部の上から見た図

上から見たところ(腰椎部)

 

脊柱管とは、背骨の中心部を

頭から腰まで貫いている

トンネルです。

 

どうしてトンネルがあるのか?

 

それは、全ての背骨(椎骨)の中心部

には、穴が空いているからです。

その穴の名称は椎孔(ついこう)です。

 

腰椎部の側面から見た図「

横からみたところ(腰椎部)

横から見た図では、椎孔は

椎体の後ろに位置します。

(ピンクの脊髄神経の所)

 

椎体は全部で24個あります。

 

これらが首~腰まで全部つら

なるとトンネル状態=脊柱管

となります。

 

脊柱管の中には

正常の脊柱管の図

 

脊柱管の中には、大切な

脊髄神経(馬尾神経)が入っています。

 

脊柱管の中の神経は、

柔らかくキズつきやすいので、

周りを硬い骨で守られる構造と

なっているのでしょう。

 

外からの衝撃に耐える”完全密閉”の構造です。

 

脊柱管の中には

脊柱管狭窄症の上から見た図

 

しかし人の体は年齢と共に縮みます。

脊柱管もしかり。図に示す様に、

様々な要因で狭くなって行きます。

 

そして、中の神経は圧迫され、

体から様々なSOSを出すのです

 

傷つきやすい脊髄神経を守る働きである構造が、

残念ながら、仇となっているようです。

密封構造のため、圧迫から完全に逃れることは

難しいのです。

 

 

でも全員がなる訳では

脊柱管狭窄症の上から見た図

 

ただし、年を重ねても脊柱管狭窄症に

ならない方もおられます。

それは、脊柱管のトンネル

生まれつき広めの方です。

 

それと、腰のトラブルが少なかった方、

腰のケアを上手に行ってこられた方、

適度な運動習慣や食生活など、

健康に留意していおられる方などが、

「結果的に脊柱管を狭くさせにくい」

生活をしていたと言えるのではと思います。

 

 

脊柱管が狭くなる要因、加齢要素

脊柱管狭窄症の上から見た簡略図

 

 

加齢によるトンネルが狭く

なる要因とは?加齢要因

 

図の様に椎間板や靭帯などの

軟部組織などの変性です。

 

水分・油分が少なくなるのを

老化現象の一つと捉えられています。

その老化により、背骨の内外の組織

は縮み・硬くなります。(線維化)

 

また、長年の体の内外からの力学的影響

による圧迫も関係しています。

その圧迫された組織のすぐ近くの部分は、

お饅頭を上から押すと横に広がるように、

肉が盛り上がった様に、出てきたり、

さらに、圧力が加え続けると、手にタコ

マメが出来る様に、その部分が分厚く

なったりします。(肥厚)

 

こういった、老化要因により、脊柱管内に

体の様々な組織が、張り出して出てくる

ことにより脊柱管が狭くなる要因です。

 

さらに、炎症後の部分にはカルシウムが

沈着することもあります。(石灰化)

 

 

脊柱管が狭くなる要因、荷重による影響

脊椎間の狭窄の図

 

硬い骨も加齢とともに

変化します。

さらに、荷重(重力)による

変化も少なくありません

 

特にシニア女性では、

加齢により骨密度が低下し、

長年の荷重で、徐々に椎体が

少しずつ潰れてゆきやすいのです。

(ゆっくり進行する圧迫骨折)

 

そして、均等につぶれるとも限りません。

背骨は、長年の体を支えている

ことにより、荷重がより多く掛

かっている骨の部分が、そうで

ない所より、つぶれて変形しや

すいのです。(姿勢要因)

 

若い時は、不良姿勢でも、

荷重部分に骨の変形は少ない

ですが、年齢を重ねるその影響は

大きくなります

良い姿勢が大切な一因でもあります。

 

これら軟部組織や骨などの変形性のものが、

脊柱管内に圧迫・侵入する場合もあり、

神経の圧迫に至ることにつながります。

 

 

 

 

ただし、脊柱管狭窄症は、加齢要素以外の

問題もあります。

 

先ほども述べたように、生まれつき脊柱管が

狭いか・広いかによって、かなり変わります。

また、生まれつきの側弯や変形性の問題などもあります。

先天性の要因

 

過去の腰痛や病気などの問題もあります。

慢性化や再発を繰り返す難治性の腰痛の方。

病気でない腰痛とあなどってはいけません。

難治性になった場合、不利です。

 

また、病気が痛みをだしている腰痛もあります。

例えば、腰部のすべり症椎間板ヘルニア

不安定脊椎・側わん変形性脊椎症・・

などの影響など。

脊椎への事故や怪我などで骨がズレたり、

それらの後遺症的な問題など。

 

その他、生活習慣や環境要因・姿勢要因など、

日頃の姿勢や体の使い方などによる影響。

(個人差あり)

 

 

 

もし脊柱管狭窄症になったら?

 

その結果、下肢痛みシビレ歩行障害など

としてお体に現れることがあります。

(※ただし、診断出来るのはお医者さんだけ)

 

脊柱管の狭窄は、腰部だけでは無く、頸部にも起こります。

 

胸椎部にも少ないですが「広範囲の脊柱管狭窄症」として、

起こります。この場合は、先天性として若い人に多いです。

 

どんなお悩みに繋がるのか?

どうしていいやら?

 

シニアの方にとって、

今までなかった現象で、

どうしたものか?

お困りと思います。

 

年齢的に筋力低下の時期と重なる

ため、お体の負担がより増え、

精神的にも不安になることでしょう。

 

次に脊柱管狭窄症でよくある現象

について分かりやすくお伝えします。

 

 

●お知りになりたい項目を選択ください。

■ こんなお悩みありませんか?

■ 脊柱柱管狭窄症とは?(少し詳しく)

■ 間欠跛行(カンケツハコウ)とは?

■ よく似ている!死に至る閉塞性動脈硬化症に注意

 

 

◆ こんなお悩みありませんか?

 

下肢(足)に痛みやシビレが出る

(※腰ではなく下肢(臀部~足)です。)

 

前かがみ姿勢や座ったり、しゃがんでいると楽。

(シャキッと良い姿勢や腰をそらした姿勢はしんどい)

 

転車に乗っていると、いくらでもスイスイ楽ちん!

(※自転車は座っている姿勢と同じ)

 

スーパーのカートを押してるときは、楽。

(※カートは前かがみ姿勢で歩くのと同じ)

 

しばらく歩くと、歩けなくなる。

 でも、しばらく休むと、またウソの様に歩ける。

間欠跛行

 

台所で長時間立ってられない。

 

足がジンジンしびれる。足にに力が入らない。ふらつく。

 

 

歩いていたらスリッパが勝手に脱げる

 

 

進行すると、就寝時や安静時でも上肢・下肢への強い痛みや

 シビレなど、さらに首の痛みや腰痛がでることも・・・など

お体の辛さ」と「生活の質」の両面に大きな問題がでます。

 

 

こういったお悩みがある方は、ご注意!!

正確に知るには、医療機関への受診が必要です。

 

 

これらは、初期の段階は、「疲れ」や「年のせい」と

軽く考え放置される傾向です。(これが問題!です)

 

 

進行させない様に保つことが大切です。

 

 

脊柱管狭窄症になりやすい方として、「前かがみ姿勢」

「重たいものを持つ」「立ちっぱなし」「座りっぱなし」

など、「悪い姿勢で腰に負担、あまり動かない」があります。

 

 

したがって、進行させないためには、

「良い姿勢」で「腰に負担を与えない」

「よく動く」ことが大切なのです。

 

 

加齢とともに進行性ですので、注意が必要です。

 

 

 

 

良くなるのかどうか?心配ですね。

 

あなたは、「もう良くならないかも?」

と心配なされているのでないでしょうか?

心配でストレスも溜まります。

 

これらは、ある一定程度進行すると「手術しかない」と思われています。

※少ないですが、実際手術しかない方もおられます。また手術が適されていおられる

場合もあります。脊髄性の場合で時間の経過とともに元に戻らないタイプの危険なもの

もあり、重篤な方はまずは医療機関に受診が望ましいです。

 

 

しかし、脊柱管狭窄症とお医者さんに告げられた方でも、

「ご自身の自然回復力」により、自己改善される方も

少なくありません。

 

実際、当院での結果からは、姿勢調整と良い習慣により、

自然回復力を高め、自然改善に結びつくことが多いという結果が

得られています。(※日本カイロプラクティックエビデンス研究会にて報告)

 

 

 

カイロプラクティック・姿勢矯正が、出来ることは?

 

それは、自然回復力の向上を後押ししてあげることです。

当院で実際に行うことは、姿勢を良くすることです。

 

姿勢を良くするだけで?っと思われるかもしれません。

しかし、良い姿勢は、様々な問題の解決に繋がります。

 

そして、お体が健康への指向性を高めるのです。

 

もちろん、その上で、お体を動かしていただきます。

といっても、運動ではなく、日ごろから体を動かす機会を

増やす(日常生活動作)を増やすことです。

 

さらに、姿勢が良くなることは、それだけではありません。

脊柱管狭窄症で問題となっている『神経の流れ』を回復させます。

※神経の流れの回復は、実は、カイロプラクティックが120年前より

 長年にわたり研究を重ねてきた中心的な理論、『神経圧迫論です。

 

お分かりともいますが、当院では、脊柱管狭窄症という病気自体には、

一切アプローチ致しません。病気ではなく、あくまで「姿勢」という

機能面に着目しています。

 

 

 

 

 脊柱管狭窄症を少し詳しく

脊柱管狭窄症の方に多い姿勢

脊柱管狭窄症は、60歳以上のシニアの方に

非常に増えているお悩みです。

 

ここでは、腰部の脊柱管狭窄症を中心に

お話していますが、頸部にもよく起こります。

 

脊柱管狭窄症は、脊柱管が狭くなることで、

その中を通る神経が圧迫され、痛みやシビレなど

が出たり、日常生活に支障を来すような様々な問題

がでてくる病気です。前述した様に、右の図の様

な悪い姿勢を取る方が楽になることが多いです。

 

 

脊柱管の中やその周辺の神経が圧迫されるとどうなるか?

大切な3つの神経系に問題が起こります!

 

  1. 感覚が鈍い・過敏・おかしくなる(感覚神経
  2. 体を上手く動かせない(運動神経
  3. 自律神経の機能が思わしくない(自律神経

 

 

【具体的な例(それぞれの神経系にまたがって現れることもあり)

感覚神経系

上肢や下肢に痛みやシビレ

冷え感・熱感・脱力感

足の裏の違和感・下腿のジンジン痛かったりシビレ感

直接、肌の上から触られても、服の上から触られている感じがする

運動神経系

腕や足に力が入らない

平衡感覚の悪化・ふらつき

間欠歩行(しばらく歩くと動けなくなり休むと改善)

自律神経系

手足の冷えや熱感、シビレ

息がしにくい・動悸がする

やる気がでない・億劫になる

 

 

一般に、脊柱管狭窄症の特徴は、シャキッと良い姿勢で立ったり、

良い姿勢で歩くと辛くなります。

でも、右上の図のように、前かがみの悪い姿勢で立ったり、

歩いたりするのは楽です。(※そうでない方もおられます)

だから「スーパーマーケットのカートを自宅に持って帰りたい」

という方が結構おられるのです。

 

●こういった現象が起こる理由として

※本来は、良い姿勢の方が、脊柱管は広くなります。(シニアになる前)

しかし、加齢変化により、黄色靭帯や後縦靭帯、椎間板線維層などが、

脊柱管の中心方向に分厚くなってきたり、線維化(ガチガチに硬くなる)したり、

カルシウムが溜まって一部骨化することがあります。

また、骨の変形などで、骨が脊柱管内に寄ってくることがあります。

さらに腰椎の椎間関節も変形と膨隆(ふくれてくる)することも。

辛くなるのは、良い姿勢を取ったり、腰を反った時に、これらが脊柱管内に

張り出して脊柱管内のスペースが狭くなる場合があるからです。

若い時は張り出さないので、不思議な現象として捉えられています。

 

脊柱管狭窄症は、主に首と腰の部分で起こります。

首では頸部脊柱管狭窄症で、一方、腰では腰部脊柱管狭窄症です

首や腰の痛みとしてではなく、上肢や下肢に訴えは出てきます。

※ただし、実際は、胸椎の部分の脊柱管も同様に狭くなっています。

 脊柱の広範囲(首~腰)に狭窄が起こるタイプもあります。

 

 

脊柱管狭窄症は、病気というより、加齢による自然の変化と捉えられて

いる節もあります。

同じ様な例として、加齢による現象は、心臓や脳、全身の血管が狭くなる。

また、男性のおしっこの管(尿道)が狭くなり、おしっこの出が悪くなる。

などと同様に、特別なことではなく、脊柱管狭窄症も、加齢により、

誰しもなる可能性があるといえるでしょう。

 

脊柱管狭窄症とは一体何が起こっているのでしょうか?

脊柱の図

 

脊柱管とは背骨に中のトンネル

 

背骨は、右図の様に、上から下まで

24個の骨が繋がっています。

この背骨のことを、脊柱といいます。

 

そして、その中心部は穴が空いていて、

上から下までトンネルが出来ているのです。

このトンネルを脊柱管といいます。

 

トンネルの中には、脳から続く大切な神経が

格納されています。脊柱の中にある神経なので、

脊髄(神経)と呼ばれています。

 

脳や脊髄は、まるで「お豆腐」のように柔らかく

壊れやすいので、骨で囲まれたところで

大切に保護されているのでしょう。

 

ちなみに、腰椎1番(5個ある腰椎に一番上)から

下のレベルでは、脊髄が馬の尻尾のように分かれて

いるので馬尾と呼ばれています。

 

※神経は、中枢神経と末梢神経の2種類があります。

*中枢神経:脳と脊髄だけ

*末梢神経:それ以外の全ての神経

中枢神経は、一度損傷を受けると2度と回復できません。

例えば、脳梗塞で一度壊死した脳の神経細胞が完全に元に戻らない

のと同じです。だから、頭蓋骨や脊柱で守られているのでしょう。

 

 

狭窄とは狭くなること

そして、狭窄とは、この管が様々な要因に、

加齢変化が加わり狭くなって行くことです。

 

狭くなってくると、脊髄神経は骨に囲まれた限られた

スペースで、逃げ場がないため、圧迫を受けます。

問題は、この神経やその周囲の血管が圧迫されると、

神経の伝達機能が低下するのです。

 

 

 

神経の伝達が悪くなると大変です。

私たちの体は、全て脳でコントロールされています。

脳からの命令を受けて、様々な生命活動が出来ているのです。

 

例えば、歩こうと思っても、脳と切り離し体が勝手に動いているわけでは

ありません。脳のコントロール機能により上手く歩けているのです。

例えば、脳梗塞などで脳自体が損傷を受けた場合や、脊髄を損傷して

脳と体との情報のやり取り(伝達)ができなくなると、上手く歩けません。

 

この様に、脳のコントロール機能が体との間で上手くやり取りができなくなる

ことで、とても大変なことが起こるのです。

 

脊柱管狭窄症は、脊髄損傷様に急激に神経伝達機能を失うことは

ほとんどありません。

でも、ゆっくり、時間をかけて進行するので、気づいたときは

結構、進行していたりします。

 

早めに気付いて、予防することが大切です。

 

 

 

 

脊柱管狭窄症とは、
どこがどの様に狭くなるのでしょうか?
まずは、正常と比較します。

下の図は、正常な腰椎の横断面を模式的に表した図です。

図の中央に、肌色領域があると思います。

ここが脊柱管です。

この図では、脊柱管は、まだ狭くなっていません。

だから、脊柱管の中に、馬尾神経(脊髄)と神経根が入っていますが、

まだ余裕のスペースが残っています。圧迫を受けることも無いのです。

 

上から見た脊柱管の簡略図

脊柱管が狭くなったもの

一方、次の図は、脊柱管狭窄症の方の腰椎の断面図を表した1例です。

先ほどの、図と比較して、肌色の脊柱管のところが狭くなっています。

この図では、

  • 椎間板が後ろに張り出しています。
  • 黄色靭帯が前方に張り出してきています。
  • 腰椎の椎間関節が変性し、前方に張り出しています。

​これらのことにより、脊柱管は狭くなっています。

こうなると、当然、馬尾神経や神経根は圧迫を受けます。

上から見た脊柱管狭窄症の簡略図

横から見た図より

広い意味での意味での「脊柱管狭窄症」として、

神経が脊柱から外に出る部分の狭窄があります。

「脊椎間狭窄」状態です。

 

下の図をご覧ください。

これは、腰椎を横から見た時の、

正常(左)と老化(右)した椎体の図です。

 

下の図の左側は、神経が出てくる椎間孔のスペースが大きいです。

しかし、右下の図は、骨や椎間板などが縮んで、

椎間孔が狭くなっています。

 

当然、老化変性した下の図右側では、神経は圧迫されやすくなります。

片側の下肢に痛みやしびれなどが起りやすい状態です。

 

ちなみに、外に出る部分の神経は、末梢神経といいます。

この神経は、回復しやすいといわれています。

 

圧迫の少ない姿勢を作ることにより(姿勢矯正が必要)、

回復する可能性が、脊髄(中枢)神経の回復より高いです。

 

このタイプは、脊柱管狭窄症の中で結構少なくないと思われます。

また、脊柱管狭窄症との合わせて起こっていることも考えられます。

 

 

脊椎間狭窄の図

 

 

不思議な現象? 
間欠跛行(かんけつはこう)とは?

間欠跛行は、脊柱管狭窄症の方によく起こる現象

 

間欠跛行とは?

しばらく歩いていると、脚がこわばったり、

感覚がなくなったり、シビレや痛みで歩けなくなる。

 

でも、強い前かがみ姿勢を取ったり、座ったり、

しゃがんだりなどで、しばらく休むと回復し、

また何事もなかった様に歩ける。

 

を繰り返す歩行です。

 

間欠跛行は、脊柱管狭窄症に特徴的な現象といわれています。

 

とても、不思議ですね。

 

 

間欠跛行の理由について、小林茂先生(※)の論文によると、

脊柱管内の静脈うっ滞、毛細管領域の酸素濃度低下に起因した

伝導障害が原因』とされています。

※小林茂:腰部脊柱管狭窄症における馬尾・神経根の変化.

脊椎脊髄ジャーナル4:278-284,2008

 

間欠跛行は、脊柱管内の血流障害に起因すると考えられている様です

 

 

脊柱管の中には神経だけでなく、血管があります。

その神経や神経に関係する組織に栄養(酸素と糖)を供給するためです

 

脊柱管が狭くなり、神経や血管が圧迫を受けて、血流が低下すると、

栄養が神経系に行き渡らず、機能が低下します。

 

さらに、歩行時は、安静時よりも多くの情報をやり取りする必要があり、

当然、安静時より多くの栄養を必要とします。

 

しかし、歩行により必要とする栄養の増加分が、供給出来なかったら、

神経系は上手く働けないので、途中で歩行が出来なくなります。

 

すなわち、酸素や糖の需要量に対し、供給量が追いつかない現象。

 

でも、休憩すると、それ程栄養を必要としない状態に戻るため、

また元の様に、歩けるようになると考えられています。

 

間欠跛行にも程度の差があり、「30分以上歩ける方」から、

「10歩も歩けない方」まで、様々です。

 

 

 

さらに不思議なこと(典型的な場合)

 

良い姿勢で歩いているとすぐに間欠跛行になるが、

逆に、前かがみの悪い姿勢では、出にくい

 

これらは、良い姿勢や反った姿勢は、脊柱管が狭くなるからと

考えられています。

 

良い姿勢や背中を反ることにより、

黄色靭帯が前方に折れ曲がってきて、

馬尾や神経根を圧迫しやすい

と考えられているからです。

 

したがって、

スーパーマーケットのカートを押して歩いていると楽。(前かがみ)

自転車なら(座ってさらに前かがみ)大丈夫、という方も多いのです。

 

ちなみに、典型的でない場合(よくある一般の脊柱管狭窄症でない)

良い姿勢でも、全く何ともない方もおられます。

 

間欠跛行にご注意!命に関わるかも?

間欠跛行にも、危険なタイプのものがあります。

 

それは、同じような間欠跛行でも原因が違う場合があるからです。

 

しかも全く違う原因で、脊柱管狭窄症と同年代に好発するものです。

 

脊柱管狭窄症は、本当に辛いですが、命に別状はありません。

 

 

しかし、命に関わる血管性の間欠跛行があります。

 

それが、閉塞性動脈硬化症です。

 

この病気の本質は、動脈硬化です。

 

気を付けた方が良い方は

糖尿病・糖尿病の予備軍やその疑いのある方

高血圧や血液の油成分(脂質)が異常に高い方

運動習慣の少ない方

喫煙をされる方

などなど、

 

下肢に閉塞性動脈硬化症がある方は、糖尿病などの生活習慣病に関係が

高く、心臓や脳をはじめ全身の血管に動脈硬化が起こっている可能性が

高いのです。

 

 

すなわち、動脈硬化は、下肢だけに出来る訳ではありません。

下肢は動脈硬化だが、他の血管は完全に健康とはいきません。

多少の差はありますが、全身にまんべんなく出来るもの。

 

進行例は、10年で約半数が死亡するといわれています。

 

すなわち、閉塞性動脈硬化症は、死亡原因となり得る心筋梗塞

脳梗塞などの手前の状態ということで、注意が必要です。

 

 

さらに、脊柱管狭窄症閉塞性動脈硬化症

同時に起っている場合も少なからずある様です。

分かりにくくなおさら注意が必要です。

(例えば、両者の合併で、脊柱管狭窄症とだけ診断を受け、

 動脈硬化を知らずに放置していると危険です。)

 

以下に、脊柱管狭窄症と閉塞性動脈硬化症の違いを表に示します。

 

 

間欠跛行における脊柱管狭窄症と閉塞性動脈硬化症の違い

 脊柱管狭窄症閉塞性動脈硬化症
タイプ神経性血管性
原因

神経(腰部馬尾神経・神経根)圧迫

による脊髄の血流障害

下肢(全身も)の動脈硬化

による下肢の血流障害

姿勢因子

前屈で軽減

後屈で悪化

姿勢は関係なし
自転車楽に乗れる歩行と同様悪化
足背動脈正常減弱または消失

 

 

実際、間欠跛行は神経性・血管性とも、同じような感じで起こります。

しかし、その成因は全く違います。別もんです。

 

●脊柱管狭窄症は、脊髄・神経根への血流障害によるもの

●閉塞性動脈硬化症は、下肢自体の血流障害によるもの

 

閉塞性動脈硬化症による間欠跛行は、下肢の動脈硬化によるものです。

動脈硬化は、文字通り動脈が硬くなっている状態です。

 

本来血管は、とても柔軟性に富んでおり、必要に応じ、伸縮します。

歩くと、筋肉や神経は、普段よりさらに酸素とエネルギーを必要

とします。その供給のためより多くの血流が必要になりますが、

動脈が硬くなっていたら、血管を広げられず、血流は増やすこと

ができません。したがって、血流不足により間欠跛行となります。

 

 

脊柱管狭窄症と閉塞性動脈硬化症を見分けるには?

 

それは、姿勢です。

一般に、脊柱管狭窄症の場合は、前屈で軽減し、後屈で悪化します。

脊柱管狭窄症の場合は、歩いて辛くなると、前かがみや座ることで、

脊柱管内の圧迫を減少させ、また歩けるようになります

 

でも、閉塞性動脈硬化症は、歩くのが辛くなっても、前屈や

座ることなど、姿勢を変えても症状は変わりません。

そんなことしなくても歩くのをやめるだけで回復します。

下肢の動脈硬化は、姿勢とは関係ないのです。

(※歩行や運動は普段より多くの酸素が必要です。血流需要の増加に対し、

動脈硬化のため必要な供給血流を増加させれないことに起因する問題で、

姿勢を変えて血流は増加しないので、姿勢とは無関係です)

 

また、自転車でも判断できます。

自転車に乗っている姿勢が関係しています。

自転車にもよりますが、大体前屈傾向に姿勢はなります。

そうすると、脊柱管内の圧は低下し、なんぼでも走れるのです。

でも、閉塞性動脈硬化症は、姿勢とは関係ないため、

歩行と同じように、自転車をこぐと悪化します。

 

以上、数例を示しましたが、非典型例といって、よくあるタイプで

無い場合もあり、上の様なことが当てはまらない場合もあります。

ご自身では判断は難しい場合もあります

 

閉塞性動脈硬化症は、間欠跛行がありますが、内科系の問題です。

前述した様に、高血圧・高脂血症(中性脂肪やコレステロール)・

糖尿病などがリスクが高くなるといわれています。

特に、糖尿病は、血管にダメージを与える諸悪の根源ですので、

中~重度の方や、長く患っておられる方は要注意です。

 

「脊柱管狭窄症と思っていたら、そうでなかった!」の

様なこともあり得ます。

 

さらに、この両者が合併していることも少なくありません。

好発年齢が、同じであり、同時に起っても不思議ではないのです。

 

怖いですね。

※これらの判断は、必ず医療機関にご相談ください。

 

 

 

脊柱管狭窄症から元気になるには?

良い姿勢で歩行が大切!

よい姿勢で元気に歩きましょう!大切!

【当院の調査研究より】

当院で脊柱管狭窄症の患者さま7名の施術前

とその後のお体の状態の調査を行いました。

施術前は、多くの方が前傾姿勢であったのと、

下肢に痛みやしびれ、力が入りにくい(脱力)、

直接足の皮膚に触っても触った感じがしない

などの感覚低下、さらに少し歩けば歩きにく

くなる(間欠性跛行)などのお悩みを抱えて

おられました。

これらの方に姿勢と運動性の改善を目的とした

カイロプラクティック姿勢療法により、7名中

6名が元気になられました。

(※カイロプラクティックエビデンス研究会に2008年発表)

 

これらのことで言えることは、

初期の段階なら、何とかなる可能性

かなり残っている事。

 

あきらめて、悪い姿勢の方に向かうこ

とで一時は楽になりますが、悪い姿勢

は心身ともに不健康に向かいますし、

体の機能低下を起こしますますので、

結果的によくないと考えられます。

 

したがって、まずは姿勢療法を、

お試しになることも選択肢の一つです。

 

姿勢療法は、薬や処置、手術などを用

いない自然療法です。体に負担を与え

にくい療法ですので、お試しになられ

その結果どうしても回復しないタイプ

ならその次の対処法に進むことです。

最初から、負担の多い(侵襲性の高い)

ことを行う必要はないと考えております。

 

 

 

さて実際に自宅ではどうすればいいのか?

についてお伝えします。

 

脊柱管狭窄症は、一般に悪い姿勢

の方が楽です。

 

しかし、脊柱管狭窄症の

お悩みを解決するには

人間本来の自然なよい姿勢

大切です

 

さらに、よい姿勢で体を動かすこと。

特に、歩くことがオススメです。

軽い体操やちょっとした運動も、

お体の状態に合わせ負担なく行うことは

とてもいいことです。

 

そして階段を上りましょう!

下りるときは、膝の保護の為

エレベーターやエスカレーター

でもOK!

階段を上ることで、通常の歩行では

鍛えられない大腿四頭筋(太ももの前)

を強化することが可能です。

 

筋力が強化されるメリットとして、

歩ける距離が増えます。

平衡感覚が高まります。

自信がつきます。

気持ちが元気になります。

などなどいいことがいっぱいあります。

 

歩行や階段上り、ちょっとした体操など、

身近で単純なことですが、こういった

体の基本的なことが大切なのです。

 

お悩みの方は是非一度お試しください。

 

※ただし、脊柱管狭窄症が進んでしまった

場合は、よい姿勢で歩行や体を動かしても、

中々回復したと感ぜず、非常にしんどい、

逆に悪くなった?と感じる場合もあります。

そんな時は、お医者さんに相談し

くれぐれも無理をしないで下さい。

 

 

 

 

 

腰部脊柱管狭窄症を少し詳しく

脊柱管狭窄症は、中高年だけでなく、若い世代も含め、大きな問題です。

それは、60年や70年以上の時間をかけて悪化して行く問題であり、

若い頃から気を付けることにより、予防できるところもあるからです。

そのため、少し詳しくお伝えしたいと思います。

 

ここからは、腰部の脊柱管狭窄症について述べてゆきたいと思います。

腰部脊柱管狭窄症は、多くの方がお悩みになられ、症状出現や日常生活に支障がでて、

ロコモティブシンドローム、寝たきりなどに繋がる社会問題となっているからです

 

腰部脊柱管狭窄症は、南山堂大辞典によると

「脊柱管が先天的(生まれつき)・発育的(成長にともなって)に 狭かったり、

後天的に狭くなったもので、種々の腰部の疾患にみられる病態」と説明があります。

 

脊柱管が狭窄する原因や疾患は、加齢だけと思われていますがそうではありません。

その他の要因も数多くあります。

分類は、様々あるようですが、その中でも、一般的に使われているのが、

以下の表の、1976年にArnoldiらによって作られた国際分類です。

 

脊柱管狭窄症の国際分類(Arnoldiらによる)

作成されてから40年以上と、かなりの時間んが経過していますが、いまだに使われている

には訳があるのでしょう。この分類の基本的なことを見てゆきたいと思います。

脊柱管狭窄症の主体は、加齢による変化です。

 

しかし、この表からわかるのは、それだけではないことです。

加齢要因以外のものが、この表に含まれています

 

まず、全体に大きな分類

 

A 先天的・発育的に狭いもの(生まれつき・成長に伴って)

B 後天的に狭くなったもの(習慣や環境、その他)

 

Aの先天的なものについて(頻度としてまれ)

元々生まれつき脊柱管が狭い方がおられます。(病的ではなく個人差として)

「生まれつき血管が細くて注射がしにくい方」がおられるのと同じです。

他人と同じ生活習慣・環境であっても、若くして早く症状がでる可能性が高いです。

 

腰椎の先天的な形状の変化も少なくありません。また、人間はロボットの様に

コンピュターグラフィックで作られたように、四角四面や完全な球面で有る

場合は少ないです。正常でも少しは、歪(いびつ)な部分はあります。

さらに、発育性や発達性の腰部脊柱管狭窄症といって、先天的な問題や

小さいころの事故やけがなどがベースにあり、成長に伴って構造的に変化

が進行し、脊柱管や椎間孔といった神経の通り道が狭くなる方がおられます。

※若年で出現する発達性脊柱管狭窄症もありますが、通常の加齢による脊柱管狭窄症

から除かれるようです。

 

現代は現象傾向ですが、食生活で低栄養により骨などの成長不良が有ったり、

成長期に側弯や脊柱の大きな変形が出現したりなどによる影響がありました。

現代は、飽食の時代ですが、逆に、とんでもない偏食や無理なダイエットなどが

行われていることがあり、注意が必要です。

また、食生活と並んで重要な運動が少なくなっているのも問題です。

成長期における骨や筋、靭帯・・・など、体を構成する大切な部分をしっかり

成長させておくことが大切です

さらに、成長期が終わっても、その後40代までの一部の女性におけるカロリー

摂取不足は、骨や筋などを早く老化させますので注意が必要です。

 

 

Bの後天的なものにつて

 

変性性:加齢による変化で大きな要因です。

中心性:中枢神経である脊髄神経への圧迫です。

外側性・椎孔性・神経管性:神経根など末梢神経への圧迫です。

 

 

変性性とは、加齢による変化。脊柱管狭窄症の主体ことが挙げられています。

加齢による変化は、男性のおしっこの管(尿管)や血管、涙腺、唾液腺など、

加齢によりすべての管は、自然に狭くなって行くことは、完全に避けて

通れないのです。

当然、脊柱管も加齢とともに狭くなり、脊髄(馬尾)や末梢神経(神経根)

などを圧迫すると考えられます。

 

ここだけ部位別の分類になっているのは、脊髄性と神経根性が、

重篤度や改善のしやすさなど、全く別物と捉えられていた可能性もある

からでは?と思われます。

例えば、両下肢にシビレが出る可能性が高い脊髄性は、片方の下肢のシビレ

がでる可能性の高い神経根性と比べ、一般に、改善しにくいのです。

(※実際、個々のケースでは違いますので、専門医にご相談ください。)

 

変性すべり症:加齢により支持組織などが緩くなり、分離なしのすべり症。

すべり症は、脊椎がズレるので、当然その管は狭くなります。

変性すべり症は、激しい運動などなくても40歳以降の女性に比較的

多く見られるようです。

 

 

b混合性:先天性・発育性(A)と後天性(B)のミックスされたもの

     先ほどの変性性も加わり、なぜかヘルニアも加わっている。

 

c分離・すべり症:若年に多い椎弓部が骨折によりすべり症が起こったもの。

激しい運動などで、腰の分離すべり症になることが多い。

 

d医原性(手術):医療・手術による二次的な影響

 

e外傷後性:事故やケガなどの外傷後。さらにその後遺症的な問題。

さらに、脊椎に関係する事故やケガなどの後遺症的な問題が挙げられます。

たとえば、交通事故やスポーツ障害など、椎体の圧迫骨折や、すべり症、

椎間板の損傷など、その時は改善しても、体に受けた損傷の影響は、

全くそうでない方に比べ、後年に影響が出やすいのです。

外傷でなくとも、ぎっくり腰などや椎間板ヘルニアなどになった方も、

そうでない方に比べ腰部の負担は確実に増えており、脊柱をより健康に

保つ努力が大切です。

 

fその他

 

追加として、現在なら、ストレスの影響も加味されていると思います。

 

2024年、当院のコロナ対応です。マスクは従来通り行っております。

 姿勢検定のご案内

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