カイロプラクティック・姿勢療法

KCSセンターたかの施術院

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(※フリーコール圏外からは075-706-6614

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火曜・金曜・日曜

若い人におこる変化

ぱっと見て若い方が健康そう!
だから、大丈夫!?

 

若いと多少の無理はきく。

だから、あまり身体を使わない
生活でも大丈夫と思いがち。

 

しかも、現代社会は身体をあまり
使わない『不活化生活』に陥りやすい。

 

交通や通信の発達、Web会議・・・
夏は熱中症、冬は寒いといって
何かと外出が減る。

 

これって本当に続けて大丈夫で
しょうか?


加齢による身体の変化を除いて
若い人におこる身体の変化を
お知り下さい。

 

「身体を使わないこと」の害悪

慢性疲労の現代人が増加!

 

例えば、
現代、パソコンを使わない会社や
個人はあるでしょうか?
また、スマホを使わない人は
おられるでしょうか?

そんなアイテムを日々使って
いると、脳と眼と手はフル回転!
でとても疲れます。

一方で、同じ姿勢で固定化。
たまに立ったり歩いたりするが
首肩背中は動かしていないことで、
筋肉も固まり、慢性疲労に!

 

すなわち、エアコンのきいた良い環境
(身体に良い)と思いきや、身体的負担
は結構あるのです。

 

あなたが気付かないうちに、身体劣化
が少しずつ忍び寄ってきています!

 

 

背景:ヒトの「使わない」適応

普通に仕事してるだけなのに
なぜか肩がこる。ナゼ?
もしかして、使わない所が?

 

身体は使わないと必ず劣化します。

 

もちろん、そのレベルによって様々です。
以前は、運動は少しはするが足りていない
運動不足系が多かったです。
しかし現代は、あまり使わない不活化と
いったレベルの方が増えています。

例えば、パソコンでの仕事を一日中行い
自宅に帰ってからもパソコンやスマホ
を長時間みているといった方は、不活化
に該当するでしょう。

 

そういった身体を使わないことで起こ
る様々な出来事を「廃用性症候群
と呼ばれています。
あまり嬉しくない名称ですね。

 

そんな不活化に向かう身体の変化は、
以下のようなものがベースにおこって
います。

 

  1. 筋力低下
  2. 筋肉が伸びにくくなる
  3. 関節の滑りが悪くなる

 

 

これらが合わさって、機能の低下がおこり
疲れやすく、症状が出やすい身体に変化
してゆきます。

 

その理由は?

1 使わないと柔軟性は失われる

若年者は 再生能力が高い
という印象があります。

使わないと可塑性(柔軟性)
は急速に失われる
という
特徴があります。

 

2 負荷依存性(use-dependent)

骨・筋・関節包・神経・
滑膜・腱など、すべての組織が
負荷依存性で構造を維持しています。

分かりやすく言えば、重力や身体を動かした
ときの負荷が身体を強く元気にしてくれる

のです。

 

すなわち、若くとも、
身体は使うことで柔軟性が高まり
物理的な負荷があることで、はじ
めて身体組織はその構造を維持でき
健康でいられる!

「使わないことが不利益」の【文献的根拠】①

・片脚を動かさないように固定
・筋力トレーニング(抵抗運動)

 

1️⃣ Michel et al., 2025 (J Appl Physiol)

Effects of leg immobilization and recovery resistance training on skeletal muscle‑molecular markers in previously resistance‑trained versus untrained adults

「下肢固定と回復期抵抗トレーニングが、以前に抵抗トレーニングを受けた成人と受けていない成人の骨格筋分子マーカーに及ぼす影響」

 

 

  • 対象:18〜30歳の健康若年成人

  • 方法:片脚不動化(14日間)→ 回復期レジスタンストレーニング

  • 結果

    • 筋CSA(断面積)顕著な低下(平均5〜10%)

    • 不動側の膝関節ROMも有意に減少

    • 外傷や疾患なしにも関わらず、
      たった2週間「使わないこと」だけで
      筋力と可動域が低下

  • 結論:健常若年者でも不動のみで急速な萎縮と   ​可動域制限が発生することを明示。

 

若くとも、身体を使わないと
筋力低下と関節可動域は低下する。

 

 

「使わないことが不利益」の【文献的根拠】②

・片脚を動かさないように固定
・筋力トレーニング(抵抗運動)

 

2️⃣ Dirks et al., 2014 (J Clin Endocrinol Metab)

Skeletal muscle disuse atrophy is not accompanied by changes in skeletal muscle satellite cell content

骨格筋の廃用性萎縮は骨格筋サテライト細胞含量の変化を伴わない

 

 

  •  

    • 対象:若年男性(平均23歳)

    • 方法:片脚全荷重制限(14日間)、松葉杖のみ使用

    • 結果

      • 大腿四頭筋サイズ7%減少

      • 筋力9%低下

      • ROM(屈曲・伸展範囲)にも軽度制限(神経支配変化含む)

      • 筋肉の減少
        • I型(遅筋)およびII型筋線維(速筋)は減少したが、
          サテライト細胞(筋幹細胞)は減少しなかった。

        • サテライト細胞は、**筋肉の幹細胞(予備細胞)**で、
          筋線維の外側に存在。普段は休眠しているが、
          損傷や強い負荷がかかると活性化して新しい筋繊維を作る
          (修復・肥大の源)。
    • 結論

      • 疾患なしでも 荷重制限だけで筋力・可動域ともに短期間で低下

     

 

若くとも、身体を使わないと
筋力低下と関節可動域は低下する。

しかし、サテライト細胞は減少せず
トレーニングにて筋力回復可能。

 

 

 

若くても不活化で軟骨が減る?!

て、ここからは、若年者における不活化

(運動・荷重解除)が関節軟骨にもたらす変化
についてお話しします。

 

主な結論

30歳未満の若年者でも、関節の荷重や
運動が長期間失われると、軟骨は急速に
不活化性萎縮」を起こし、軟骨厚の
減少および基質の喪失が起こる。
 

これらの変化は加齢によるものとは異なり
表層の損傷や破壊を伴わず
、むしろ軟骨
内部のプロテオグリカン減少や細胞体積縮小
といった微細構造の変化が先行する

 

 

 

さてここからは、少し専門的になりますが
ご興味のある方のみお読みください。
(※AIによる情報が含まれます)

 

1. マクロ構造の変化:軟骨厚の減少と凹み形成

 

多数の動物実験(ラット・ウサギ)モデルで、
関節を不動化または荷重解除すると、関節軟骨
はわずか数週間以内に著明な厚さ減少を示すこと
が報告されている。

 

実験モデル

処置期間

軟骨厚の変化

参考

Rat, 膝関節ギプス immobilization

8週

停止群:239→120 μm(約50%減少)

1

Rat, hindlimb suspension

4週

全区画で軟骨厚↓・マトリックス染色強度↓

2

Rabbit, plaster immobilization

4–9週

対照比で軟骨厚約9%減少、試験荷重下で変形率↑

3

 

 

  • 荷重面の凹み(軟骨窩)形成
    不活化による厚さ減少は、荷重が消失した
    全接触面で生じるため、特定部位のみが凹
    むわけではない。
    むしろ荷重面全体の軟骨が薄くなることで、
    接触面は平坦化傾向を示す12

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2. ミクロ構造の変化:基質成分と細胞形態

 

 

2.1 プロテオグリカン・マトリックスの欠失

  • 染色強度低下:サフラニンO染色や
    Toluidine Blue染色で、グアニド基結
    合能をもつプロテオグリカン濃度が
    低下する12

  • マトリックス量減少:ヒアルロニン結合性・
    糖鎖量の減少により、軟骨の耐荷重性が
    急速に低下する。

 

 

2.2 コラーゲン線維の再構築・破綻

  • 表層コラーゲン網目の疎化:特に浅層では
    コラーゲン繊維が密に平行配列するが、
    不活化によりこの配列が乱れ、組織剛性が
    低下する1

  • calcified zone の tidemark 前進:荷重解除
    のみの場合、calcified zone に血管侵入を伴う
    tidemark(石灰化境界)の前進が観察される
    (unweighting)4

 

 

2.3 軟骨細胞(コンドロサイト)の形態・体積変化

  • 核体積・細胞体積の縮小:細胞核および細胞
    全体の体積が減少し、細胞活動性が低下、マト
    リックス合成能が著しく抑制される15

  • 細胞密度の変化:多くのモデルで細胞数自体は
    大きく変わらないが、固定化モデルではアポト
    ーシス増加による減少も報告される。

 

 

 

 

3. 若年人を対象とした観察:ヒトMRIによる示唆

実際の30歳未満の若年者で運動量低下・荷重解除の
直接的研究は限られるが、類似する慢性後十字靱帯
欠損
症例において、T1ρ MRIでプロテオグリカン量
低下を検出し、サブクリニカルな軟骨劣化を確認して
いる6

  • T1ρ値上昇:正常対照よりもposterior lateral
    femoral condyle の表層でT1ρ値が有意に増加
    (p<0.05)6

  • 若年者でも早期変化:外傷後無自覚期間が長い
    ほど、MRI定量指標の変動が顕著になる。

 

 

 

4. メカニズムと臨床的含意

  • メカニカルシグナル消失:荷重・運動剛性が
    消失すると、機械的刺激に依存するシグナル
    伝達(integrin–MAPK 等)が遮断され、マト
    リックス合成が抑制される3

  • 栄養供給不足:シナビアルフルイドの循環・
    ポンピング作用が低下し、軟骨内部への栄養
    拡散が阻害される。

  • リカバリーの可逆性:再荷重後2週間程度で
    マトリックス染色強度と厚さの一部は回復す
    るが、長期不活化では不可逆損傷リスクが高
    まる5

 

 

臨床的注意点

  • 骨折・関節固定の長期管理では、早期の軟骨
    保護的運動(受動運動、部分荷重訓練)を組
    み込み、2週以内に再荷重計画を立てることが
    重要。

  • 若年者でも不活化による軟骨劣化は加齢性変化
    と同程度に急速であり、予防的リハビリテー
    ションが必要。

 

主要参考文献

  1. Ando et al. (2013) “Effects of immobilization on femoral articular cartilage in rats” light microscopy analysis1.

  2. Vincent & Wann (2019) “Disuse histological changes in rat knee compartments” hindlimb suspension model2.

  3. T1ρ MRI study in young athletes with chronic PCL deficiency (2015)6.

  4. HS-OA rat model: disuse atrophy reversibility、OARSI スコア比較5.

  5. Tidermark advance & subchondral vascular encroachment in unweighting vs immobilization4.

  6. Trattnig et al. (2002) “Effects of immobilization on articular cartilage characteristics”3.

  1. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3633341/
  2. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9718232/
  3. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1063458402905297
  4. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9101369/
  5. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8721611/
  6. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25481808/
  7. https://www.nature.com/articles/sc2015151
  8. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37202358/
  9. https://cir.nii.ac.jp/crid/1361412892060593920
  10. https://bmcmedimaging.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12880-022-00799-1
  11. https://www.jstage.jst.go.jp/article/tjem/224/2/224_2_77/_article
  12. https://www.nature.com/articles/s41598-024-61502-8
  13. https://ajronline.org/doi/10.2214/AJR.10.7280
  14. http://www.med.nagoya-cu.ac.jp/NMJ/45-89.html
  15. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1063458419308969
  16. https://jbsr.be/articles/364/files/submission/proof/364-1-721-1-10-20150516.pdf
  17. https://www.clinicalkey.fr
  18. https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0263224122000859
  19. https://www.jstage.jst.go.jp/article/ofaj1936/58/3/58_205/_pdf
  20. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpta/17/1/17_Vol17_004/_article

 

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